やったこと

FRブレーキを深く握りこんだとき、【グググっ】ってなりませんか?なんだか気持ち悪いですよね。
これは、ブレーキレバーの回転軸周辺が、汚れていたり、グリスが切れていることが原因で、メンテナンスの合図です。
今回は、ブレーキレバーの分解・清掃・グリスアップをやってみました。

ブレーキは【止まる】為の最重要部品。
安全に乗り続けるためにも、うまく走るためにも、良い状態に保っておきたいですよね。
【グググっ】がなくなると、細やかなブレーキ操作につながり、安心です。
またブレーキ操作が細やかにできることで、車両姿勢のコントロール性も向上、思い通りのコーナリングにもつながります。

何より、調子のいいバイクは気持ちいですしね!
ぜひやってみたください。

作業の前に

★ 作業は自己責任で ★
 できる限り正確な情報提供を心がけておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。
 掲載内容は各自の責任で実施ください。
 詳細はプライバシーポリシー ⑥を参照ください。

必要な工具

トルク

手締め

作業手順

1.ナットを外す

  • 工具③でレバー下側のナットを外します。この時、レバー上側のボルトが回らないように、工具②で軽く保持しておきます。

2.ボルトを外す

  • 工具①でレバー上側のボルトを外します。この時、(Fig.1)のように、スロットルワイヤ(2本のうち下側)を写真のように少し回すと工具が入りやすくなります。
  • 黒色のホルダー側にもねじが切ってあるので、回さないと抜けません。。。(Fig.2)
  • 工具①がなければ、工具②でも作業できます。ただし結構回さないといけないのでタイヘンですね。
Fig.1
Fig.2

3.清掃 & グリスアップ

  • レバーのホルダ部、ピストン、レバー、ボルトを⑦パーツクリーナ、⑧ウエスで清掃します。
  • (Fig.3)を参考に各部グリスアップ。
    (Fig.5)のピストン 押し面はぬりすぎですね(笑)
Fig,3
Fig.4
Fig.5

4.マスターシリンダー ピストン摺動部の確認とピストン回転

  • マスターシリンダーのピストン摺動部ですが、使っているうちに摩耗していきます。(Fig.6 )
    摩耗が進んでいくとブレーキの操作に違和感が出てきます。そうなる前にメンテしましょう。
  • Fig.7のように、ラジオペンチでピストンを回転します。
    この時ダストシールに傷をつけないよう、注意して実施します。
Fig.6
Fig.7

5.レバーの取り付け

  • レバーをホルダーに差し込み、ボルトを取り付けます。
    工具①のTレンチを使って、ボルトが底つくまで締め付けます。
  • 次にホルダーの裏側からナットを取り付けます。
    この時ボルト側が緩まないよう、工具②コンビレンチ8mmで軽く押さえておきます。
    行程2.で動かしたアクセルワイヤーも元の位置に戻してください。

6.各部の動作確認

  • ボルトナットにゆるみがないか、外したものがすべてついているか、確認します。
  • ブレーキレバーがスムーズに動くこと、スロットルがスムーズに動くことを確認します。

作業後記

地味な作業ですが、やってみるとブレーキのタッチがぐっと良くなりますよ。
操作に違和感を感じるようになったら、やってみてください。

作業に使った工具のTレンチですが、とても作業性の高い工具です。
地味な工具ですが、足の長いねじの脱着や、ずっとトルクのかかるロックナットを外す場合にとても重宝します。
一方で、体格が大きいので狭い場所での作業には向きませんね。

ソケットレンチを取り付けできるタイプもあります。一本あると作業がまた楽しくなりますよ。
日頃のメンテのお供におひとついかがですか?